セルのキャラクタライズおよびモデリング

AccuCell XT™は、スタンダード・セル、I/Oおよびカスタム・セルに適用できる自動キャラクタライズ/検証ツールです。また、サイン・オフの精度を保つために、SmartSpice回路シミュレータと密接に統合されています。AccuCell XTは、高いパフォーマンス、低電力、そしてタイミングが重要視されるセル・ベースのデザイン・フローに最適です。

はじめに

セル・ライブラリのキャラクタライズは、時として多大な労力を要するマニュアル作業になります。正確に機能を特定し、セルの遷移を明確にし、ベクタの生成、シミュレーションの実行、モデルの生成のために正確な結果を抽出、検証など、多くの手順を踏まなければなりません。シルバコのAccuCell XTは、これらの手順を高度に自動化されたフローで置き換え、数週間かかるタスクを数日に短縮します。

AccuCell XTの自動化に重要なのは、手際の良いベクタ生成で、セル・キャラクタライズの詳細な要求事項によって重複することなく、キャラクタライズに最適化されたベクタを生成します。これには、ディレイ、出力の傾き、入力および最大キャパシタンス、セットアップとホールド、パワーなどが含まれ、複雑なセル、差動ロジックおよびマルチ入/出力セルをサポートしています。AccuCell XTは、テーブル選択を自動で生成するため、モデル生成の自動化のための中間作業は不要です。主な出力形式はLibrary .lib (タイミング、パワー、リークを含む)、Verilogおよびデータシートです。

AccuCell XTの主な使用例:
  • 新しいライブラリのキャラクタライズ
  • 商用ライブラリの再キャラクタライズ
  • 新しいプロセスまたはファンドリへの移行
  • カスタム・ライブラリのキャラクタライズ
  • 複雑なセルのキャラクタライズ
  • 既存のライブラリの品質保証

おもな特長

  • 先進テクノロジに対応した、シングルパス、状態依存のタイミング、パワー、リークおよびノイズLiberty™ .lib ライブラリを高精度に生成
  • AccuCell XT のマルチスレッド・パフォーマンスのスケールは、キャラクタライズに必要なCPU数とほぼリニアに一致し、CPUの数は無限に使用可能
  • 高速API機能をもとにしたSmartSpiceとのインテグレーション
  • マルチコア・マシンもしくは、Sun Grid Engine (SGE)を使用したネットワーク上で、並列にキャラクタライズを実行可能
  • 独特なキャラクタライズの要求事項に対し、カスタマイズを可能にする、強力なテーブル・ベースのユーザ定義ベクタ・スクリプト・オプション
  • スタティック/ダイナミック・セルを問わず、最新のデザインをサポート
  • CCSモデルを正確にキャラクタライズするために、ノイズ、スパイクやカーブ上の疑似ピーク点などをフィルタリングし、電流波形より最小数のポイントをサンプリング

メリット

自動化・使い勝手の良さ
  • 強力なスクリプト環境を利用して、セルやシュミレーション、キャラクタライズ、ライブラリの作成などのすべてのオプションを指定可能
  • 有効な入力回路におけるネットリスト・スクリーニング・オプションにより、エラーをタイムリーに把握、防止可能
  • 既存の.libを使用した自動セットアップ機能により、再キャラクタライズを容易に実行
  • 出力の傾きやディレイの劣化による値の変化に関わらず、最大容量および入力の傾きを自動で決定
  • 複数のレポート・オプションがある状態依存の入力ピン・キャパシタンス測定
AccuCell XT セル・キャラクタライズおよびモデリング・プロセス
高速・高精度
  • パワーとタイミングのキャラクタライズを同時に行うので、パワー・ライブラリ作成時の実行時間のオーバーヘッドが限りなく0に近い
  • リニアなスピードアップ
  • 自動ベクタ・サイジング・オプションは、SPICEを用いたキャラクタライズのランタイムを最適にコントロール
柔軟性・業界標準の出力データ
  • 柔軟性のあるオプション群は、シミュレーションにおけるバイパス、デバッグ、レポートなど、キャラクタライズにおける問題点の原因を突き止め、スピーティーに検証可能なスクリプト化ソリューションを提供
  • Mentor社のテストライブラリであるATGPフォーマットを自動生成
  • ユーザ定義のI-V、グリッチ、ノイズ排除およびノイズ伝搬オプションをサポート
  • 選択、カスタマイズ可能なVerilogモデリング・オプションは、多くのシュミレータやバック・アノテーションの検証をサポート
  • セル・ライブラリのHTMLデータシートを自動的に生成
  • Non Linear delay model (NLDM)とCCSタイミング・ドライバ/レシーバのモデリングをサポート
  • CCSパワー・ダイナミック電流(伝搬遅延およびヒドゥン)、リーク電流(P/Gおよびゲート)、RC固有の寄生モデリング・サポート
  • 状態依存のリーク、インターナル(スイッチング/ヒドゥン)、アベレージのNLPMパワー解析において、柔軟なキャラクタライズとレポート・オプションを提供
品質保証および検証
  • ファンクション検証のために、自動でVerilogテストベンチおよびベクタを生成
  • 品質保証のために、すべての実行状況を確認可能な特別検査モードのオプションを用意
  • グラフィカルな.libビューワにより、タイミング、パワーの結果を詳細に比較し、品質を解析可能
先進的な機能
  • 先進のSOI (Silicon on Insulator)、非バッファ入力に対応
  • 複数のポイントの傾きや、アクティブ・ドライバにおける入力の条件決定をサポートし、VDSMテクノロジの高精度キャラクタライズを実現
  • 高精度を要する低電源の状態測定用にアクティブ・ロードをサポートし、ユーザ定義の能動/受動ノンリニア容量効果をサポート
  • キャラクタライズ拡張オプションは、セットアップ・ホールド、リカバリ・リムーバル、最小パルス幅などの特性評価を高速化し、複数クロックにおけるレベル、エッジ、パルス入力のスタティック/ダイナミック記憶回路をサポート
  • トライ・ステート・ドライバのキャラクタライズは、コンダクタンスもしくは電流測定をサポート
  • 先進的なOBDD (Ordered Binary Desicion Diagram)は、セル・ファンクションの抽出、最適化されたベクタ生成を自動で実行し、同時スィッチングなどVDSMテクノロジの影響を考慮した高精度なSPICEキャラクタライズを実現

おもな用途

  • カスタム・セルを含むスタンダード・セル・ライブラリのキャラクタライズ

技術仕様

  • 全てのパブリック・プロセス・ノードに対して100% HSPICE™ およびSpectre™ に互換
  • 入力:SPICEネットリスト、設定ファイル
  • 出力:
    • Liberty (.lib) (NLDM (Non-linear delay model), NLPM (Non-linear power model), CCSタイミングおよびパワー)
    • Verilog
    • HTML
    • Vital
  • 対応するSPICEシミュレータ:SmartSpice、HSPICE、Spectre、Eldo