磁場用2次元デバイス・シミュレーション・モジュール

Magnetic™モジュールを使用すると、デバイス・シミュレータAtlasで、デバイスの振る舞いにおける外部から加えられた磁場の効果を考慮したシミュレーションを実行することができます。キャリアの動きは、ローレンツ力が加わることにより変わります。この力は、キャリア速度と加えられた磁束密度ベクトルのベクトル積に比例します。Magneticモジュールにより、計算対象の電流フローおよびポテンシャル分布の変化を見ることができます。つまり、磁気トランジスタやホール効果磁場センサなど磁場の影響を受けやすい多くのデバイスをシミュレーションできます。また、半導体デバイス特性における磁気環境の効果を見積もることも可能です。Magneticでは、均一の磁場がデバイス平面に垂直であると仮定しています。

特長

  • 均一の外部磁場を設定可能
  • ローレンツ力を考慮したドリフト拡散方程式に修正
  • ホール電圧を計算可能
  • 磁場による電流偏向を観察可能
  • 磁場センサをシミュレーション可能
  • デバイス性能における浮遊磁場の効果をモデル化可能
シンプルな半導体抵抗において、印加された電圧に対するホール電圧を示しています。このシミュレーションには、電界に依存した移動度が含まれているので、印加電圧に対してホール電圧がサブリニアに変動します。逆のキャリア・タイプではホール電圧に対して逆の符号となります
ネット・ドーピングの等高線およびp-n接合の位置を示したシンプルなNPN磁気トランジスタ構造図です。コレクタに10Vのバイアスを印加した、コモンエミッタ形です。さらに、ベースには0.0Vから0.65Vのバイアスをかけました。磁場なしの場合と、デバイスに対して垂直に加えた1テスラの均一磁場の場合で結果が得られたので、上記に示します。
磁気トランジスタにおける90umでの水平なカットラインに沿った電子電流密度を示しています。印加磁場がない場合、電流密度はデバイスのセンターラインで対称となりますが、磁場がある場合、コレクタ1とコレクタ2間での電流差異を引き起こす非対称になります。これは印加磁場によって生じた電流の流れの差のみによるものです。
1.0テスラの印加磁場に対する磁気トランジスタのコレクタ電流です。コレクタ電流間での差異により磁場を計測することが可能です。磁場がない場合、コレクタ電流は同一になります。
コレクタ1の電流をベース1の電流で、コレクタ2の電流をベース2の電流で割って得られた電流利得を示しています。1つの電流利得はゼロ磁場に対して上昇し、もうひとつは低下します。

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