シルバコの製品ラインナップは、薄膜トランジスタ(TFT)LCDディスプレイと有機LED(OLED)ディスプレイのどちらの設計でも活用されています。スマートフォン、フラット・スクリーンTV、スマートウォッチなどの採用が増加する中、ディスプレイはますます重要な分野となっています。ディスプレイ製造メーカーのほぼすべてでシルバコ製品が設計に使用されており、それらの設計の大半は大量生産製品のものです。
TFT設計については、非晶質シリコン(a-Si)、p-Si、a-IGZO、および有機TFTプロセスが完全にサポートされます。また、アクティブ・マトリックス方式のOLED/LCD設計も完全にサポートされます。
シルバコ製品は、TFT設計に関して完全な「TCAD-to-Signoff」フローを提供します。このフローの根幹となるのがTCADで、TCADによりプロセスの詳細を構築できます。TCADで生成されるデバイス特性解析データは最初の段階の解析に使用可能で、解析後には、a-Si TFT向けRPIや有機/酸化物TFT向けUOTFTなどの特別なSPICEコンパクト・モデルが作成可能となります。
3次元フィールド・ソルバをピクセル・レベルのRC抽出に使用することで、性能仕様を満たすために必要な感度を備えたディスプレイにすることができます。配線部分のRC抽出はフルチップ寄生素子抽出ツールでも行うことが可能です。ディスプレイは規模が大きく、極めて大規模なものもあり、シミュレーションに使用できるデータ容量が極めて重要となります。FastSPICEアプリケーション対応に拡張されたシミュレータが用意されているので、このシミュレータに大容量データを使用して、複数コアによる並列処理を実行することにより、最大規模のディスプレイを扱うことができます。ディスプレイのヒステリシスをシミュレートすることも可能です。同様に、高度な編集機能を搭載し高性能入出力を実現するシルバコ製品は、最大規模のディスプレイのフルパネル・レイアウトも扱うことができます。
シルバコ製品は最高水準のPDK生成機能を搭載しており、TCADの世界と設計の世界をつなぐために必要なPDKを生成できます。設計レベルでも、大容量データを使用してレイアウトを作成および解析できるため、極めて大規模なディスプレイの読み込み、書き込み、編集を素早く行うことが可能です。